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お約束(?)の大ネタ…やっと書き上げました。
…でも前編。
ヒィ──(ノ)゚Д゚(ヽ)──!!

だって『制服レズビアン』の構成を真似しよ~としたら、
どうしても二部構成に…。
おまけに、なおちゃんがさきちゃんに惹かれる気持ちの過程を
真面目に丹念に追っていったら…
ど~しても長くなってまうっちゅ~にっ!!
前編で一時間くらいを想定しております。
意外とサラッと読めてしまいますが(たぶん)
めちゃ、言葉を選びながら書いたので時間かかってモタ…。

井坂監督…怒ってないですョ…d(-∀-。)ネッ

も、もし、万が一使って戴けるのであれば…
も~どこをど~ブッタ切って戴いても全く問題ありませぬ~m(_)m
だって私、井坂監督の作品に流れるストイックな空気感が大好きなんですもん♪

言うだけはタダなので、すんませんっっ(*-∀-)ゞ

後編…思わせぶりな前編で終わったら、殴られそうな悪寒。
一応、新たな展開を考えてはおりますが…。
今はマジ、燃え尽きました~…。
学校の課題…をやる気力も…持ってかれたぁ~・・(;´д`)ノ・゚・。
(あかんやんっ)
ちょっと再びお時間下さいませ~m(o´・ω・`o)m

追伸:実際のシナリオはこんなに小説的では無い…と思います。
でもって、カメラアングルや美術の具体的な指定などをしてしまうと、
監督さんやプロデューサーさんが困られると思いますので。
(がんじがらめになって演出しにくいし、予算の関係で指定された
小道具を用意できるとは限らないので…)
もっと簡潔に書いたものが本当の良いシナリオだと思います…(・∀・)d
雰囲気を伝えたかったので、ついつい細かく書いてしまいました♪
どうぞご了承下さいませ~(_)/


(25)病院・222号室(昼)
   さきのベットはきれいに整っていてか
   つて誰かが使っていたようには見えな
   い。
   なおはパジャマ姿のままベットに腰掛
   け、じっと空いたベットを見ている。
   膝の上には、さきが「日記」と言って
   いた手帳がある。
   放心したようにじっとベットを見てい
   たが、ゆっくりと手帳を開いてみる。
   ぱら、ぱら、とめくってみると、ある
   ページでとまる。
   そこには、
   『今日、待望の相部屋になった。名前
   はなおちゃん。ツンツンしているけど、
   とってもかわいい。何とかお友達にな
   りたい。がんばろう』
   と、ある。
   なお、くすっとなる。
なお「かわいいって。なんだよ」
   さらにページをめくると、

   二人のプリクラの写真が何枚も貼られ
   ている。
   幸せそうに笑っている二人。
   何も悲しいことなんか無い様な二人。
   でも、その時間はとうの昔にすぎさっ
   て、今はない。
   なお、自然と涙が溢れてくる。
   涙が次々と頬をつたう。
   静かに泣く、なお。

(26)屋上(昼)
   誰もいない屋上。
   壁にもたれかかってぼんやりと空を眺
   めるパジャマ姿のなお。
   なお、ゆっくりと目を閉じる。

   思い出しているのか。
   それとも空想しているのか。
   
   制服姿のなおとさき。
   抱き合ってくすくすと笑いあっている。
   はしゃいで、
   かくれんぼして、
   抱き合って、
   からかいあって、

   そして、

   キスして・・・。

   その空はどこまでも青い。
   青い。

   二羽の鳥たちがその空を自由きままに
   飛び回っている。




       『制服レズビアン~制服の小鳥たち~・前編』完


(24)廃校・プール(深夜)
   こっそりとプールの横を抜けていくな
   おとさき。
   さき、ふっと立ち止まり、
さき「ねえ」
なお「ん?」
さき「プール」
   言うなり、プールの敷地に入っていく
   さき。
なお「え、ちょっと」
   仕方なくついていくなお。
   当然ながら人はいない。
   プールには水が張ってある。
なお「う…何かヘンな匂いしない・・」
さき「今朝、水入れ替えてたよ。使わないと
 傷むから、ときどき使ってるんだって」
なお「まさか、泳ぐ・・・とか」
さき「(くすくす)泳いでみる?」
なお「何考えてんの。さき、死んじゃうよ」
   プールサイドを歩く二人。
   6レーンある25メートルプール。
   真ん中の飛び込み台に乗って両手を広
   げてみるさき。
   その姿をぼんやりみているなお。
さき「鳥になりたかった・・・」
   空を見上げるさき。
さき「ねえ、なおちゃん」
なお「なに」
さき「二人で制服着てあちこち行けてうれし
 かった」
なお「わたしもだよ」
さき「もっといろいろ行きたいなあ」
なお「いろいろ行こうよ」
さき「あちこち行きたい。どこへでも行ける
 ようになりたい」
なお「(様子がおかしいのに気がつく)・・
 ・さき?」
さき「鳥になりたかった」
   言うなり、ばっと両手を広げてダイブ
   するさき。
   あっ、となるなお。
   が、何もできない。
   ザッバーンッ!!!!!
   激しい水しぶきを上げてプールに落ち
   るさき。
なお「さきっ!!!」
   さき、うつぶせのまま両手を広げた格
   好でぷかぷか浮いている。
   その姿は十字架のようにも見える。
   ピクリとも動かない。
   何が起こったのか把握できず、動けな
   いなお。
   が、はっとわれに返り、駆け出す。
なお「さき!さきっ!!!」
   自らもプールに飛び込み、さきに駆け
   寄ろうとするなお。
   さきは、
   うつぶせのまま、十字架のように手を
   ひろげて、水の中、両目をしっかりと
   開いたままプールの底をじっと見つめ
   ていた・・・。


なお「夢…」
   そのとき、なにかをはっと思いつくな
   お。
   できる?
   できるの?
   わたしにはそれができる?
   頭の中で自問自答を繰り返すなお。
   やがてひとつの答えにいたる。
   少し笑顔になるなお。
   その様子に不思議そうなさき。
さき「なおちゃん?」
なお「ねぇ!さき!」
さき「え?な、なに?」
なお「あった!」
さき「え?なにが?」
なお「夢!夢だよ!わたし、やりたいことが
 あるよ!」
さき「ええええ???」
   明るく笑うなお。
   できる、できるよ!
   ちがう!
   やる、やるんだ!
   心の中で確実に答えがでている。
   自分の中で答えをみつけてうれしそう
   ななお。
   さき、わけがわからない。
なお「がんばって学校行くよ。叶えられるま
 でけっこう時間かかると思うけど・・・が
 んばるよ」
さき「えーーっと・・・そうなんだ。なにを
 するの」
なお「え?(いじわるっぽい笑顔で)そうだ
 なぁ。教えてあげなーい」
さき「あー、ひどーい!なおちゃん、いじわ
 るだよぉ!」
なお「誰かさんが隠し事をしていた罰でーす
 ご愁傷さまー」
さき「えー、なになに、なんなの?私ちゃん
 と言ったじゃない」
なお「(真面目に)ねえ、さき」
さき「(驚いて)は、はい」
   じっと見つめ合う二人。
なお「わたし、ちゃんとやりたいこと思いつ
 いた。きっと叶えてみせる。でもね、いま
 は言えない。今言ったら…叶わないような
 気がするから」
さき「なおちゃん」
なお「これはわたしの願掛けみたいなもの・
 ・・叶うまではさきには言わない。でも、
 ね」
さき「うん」
なお「もしその夢がかなったときは、まっさ
 きにさきに言う。まっさきに言うよ…」
さき「なおちゃん」
なお「私を信じて…!」
さき「・・・すごい。なんだかよくわから
 ないけど・・・本気なんだ?」
なお「本気だよ」
さき「そうかぁ・・・」
   微笑んで、じっとなおを見るさき。
   真面目ななおの笑顔。
   まっすぐで曇りがない。
   まるでさきへ告白の様に聞こえる。
   なおなりの告白。
さき「なおちゃん…応援するよ」
なお「ありがとう」
   さき、なおをぎゅっと抱きしめる。
   なおもさきを強く抱きしめる。
さき「なおちゃん…大好き」
なお「私も…好きだよ」
   笑いあいながら抱きしめあう二人。
   うれしい。
   お互いにうれしい気持ちがみちてくる。
   わだかまりは、ない。
   そしてキス。

   流れる静かな時間。 (絡み)
   二人だけの静かな時間。
   外は雨もやみ、いつもよりかえって綺
   麗な夜空。
   月明かりも差し込んでくる。

   そして、優しい時間は終わり。
   現実にもどらなければならない。

さき「ねえ、なおちゃん」
なお「ん?」
さき「がんばってね、ずっと見てるよ」
なお「…うん」

   女神のような穏やかな微笑のさき。
   うれしさもあるが、さみしさもその笑
   顔には、含まれている。

さき「帰ろ…」


(22)病院・222号室(夜)
   ずぶぬれのまま戻ってくるパジャマ姿
   のなお。
   雨のせいか頭の包帯はほとんどほどけ
   ている。
   見ると、ベットの上に、制服に着替え
   てちょこんと座っているさき。
   あいかわらずのニコニコとした笑顔。
   驚くなお。
なお「なにやってるの・・・」
さき「なおちゃん、着替えて」
なお「さき体は・・・」
さき「今は平気。出かけよ」
なお「どこへ?」
さき「いいから」
なお「また倒れたらどうするの」
さき「遠くには行かないよ、すぐそこだから」
   考えを変える気はなさそうなさき。
なお「…(さきを見つめる)」

(23)廃校・教室(深夜)
   静まりかえった校舎。
   ひと気もなく、しんとしている。
   廊下から、適当な教室に入る制服姿の
   なおとさき。
さき「去年、廃校になったんだぁ」
   黒板をさわってみたり。
   机をなでてみたり。
   椅子にすわってみたり。
   楽しそうなさき。
   反対に曇った表情のなお。
   二人ならんで席についてみる。
   お互いをみつめる二人。
さき「なおちゃんと学校行きたかったなあ」
なお「(無理とはわかってるが)治して出て
 きなよ」
さき「なおちゃんの学校なんて絶対ムリだよ
 ぅ」
なお「転校するよ。さきの学校に」
さき「ダメ。今のままちゃんと卒業して。よ
 そみしちゃダメ」
なお「行く気があればどこだっておなじだと
 思うけど」
さき「いまのなおちゃん、なりたいものとか
 ある?まだ見つけてないでしょ?だから、
 ね。いいとこ行ってるんだから、ちゃんと
 通って」
なお「なりたいもの・・・」
さき「わたしに言わせればぜいたくだよぉ、
 なおちゃん。普通に学校に行けるんだから。
 行かなきゃダメ。うらやましい」
なお「高校にはどのくらい行ってないの?」
さき「一度も行ってない」
なお「え?」
さき「一度も行ってないよ。がんばって受験
 したのに・・・せっかく受かったのに。
 体壊しすぎて行けなくなっちゃった」
なお「さき・・・」
さき「バカみたいでしょ、わたし、バカだか
 ら。制服着て学校行ってみんなとわいわい
 やって・・・だからね、いっつもハンガー
 にかけて見えるとこに置いてたの。はやく
 よくなって学校行こうって」
なお「・・・」
さき「やりたいことっていうか・・・それが
 今の私の夢のひとつ」
なお「夢・・・もうひとつの夢は?」
さき「体を治すこと、パパとママを安心させ
 てあげること。それから」
なお「それから?」
なお「友達をつくること」
   微笑みながらじっとなおを見つめるさ
   き。
   なお、視線をそらせない。
さき「でも、それは叶ったんだよね。ひとつ
 でも叶ってうれしい」
なお「・・・」
さき「ありがとう、なおちゃん」
   さき、笑顔。
   だが。
   作り笑顔のようにも見える。
さき「なおちゃんにもなにか素敵な夢ができ
 るといいね」
なお「夢・・・」

(20)病院内・階段
   屋上まで続く人気のない階段。
   上っていくなお。
   重い足取り。

(21)屋上(昼・曇天)
   誰もいない屋上。
   なお、ただ一人。
   まるで世界にただ一人しかいないよう。
   コンクリート・ジャングル。
   都会の中の病院。
   周りに立ち並ぶビルの群れはまるで孤
   独ななおを見下ろしてるかのよう。
   そっと、空を仰ぎ見るなお。
   ぽつ、ぽつ。
   降り出す雨。
なお「・・・雨」
   だんだんときつくなり、どしゃぶりに
   なる。
   動かない。
   その中で、空を仰ぎ見ながら立ち尽く
   すなお。
   そっと両手を広げてみる。
   飛びたい?
   飛べる?
   目を閉じる。
   両手を広げてじっと立ち尽くし続ける。
   何も変わりはしない。
   飛べるはずもない。
   ただ、降り続けるどしゃぶりの雨。
   変えれない。
   手を下ろし、目を開ける。
   雨の中の風景は、世界のおわりのよう。
   しゃがみ、うつむき、膝のあいだに顔
   をうずめるなお。
   この雨は、なおのどしゃぶりの心その
   もの。


(19)病院・222号室(昼・曇天)
   ベッドに寝ているさき。
   けほっ、けほっと咳をしている。
   かなり悪くなっている病状。
   どこかから帰ってくるパジャマ姿のな
   お。
   頭には、また新たに包帯をまかれてい
   る。
   ベットの横に簡易椅子を置き、さきの
   方を向き座るなお。
   重い表情。
   なおに気づくさき。
   弱弱しく笑顔を向ける。
さき「なおちゃん・・・」
なお「しゃべんなくていいよ」
さき「ごめんね、なおちゃんばっかり怒ら
 れて・・・」
なお「謝んなくていいよ、連れ回したの、わ
 たしだし」
さき「忘れたの?私たち、同罪だって言った
 でしょ」
なお「そんなに悪いとは思わなかった」
さき「ちゃんと言っておけばよかったね。な
 おちゃんこそ、頭は?」
なお「いちおう、異常なし」
さき「よかった」
なお「さきのお父さんとお母さん、近いうち
 に来るって看護師さんが言ってたよ」
さき「そう」
   じっと天井を見つめるさき。
   けほっ、けほっとさき。
   思わず駆け寄るなお。
なお「大丈夫?」
さき「・・・いつものことだよ」
なお「聞いていい?」
さき「なに?」
なお「どれだけ悪いの、カラダ」
さき「治らない」
   その言葉に、ドキッとなるなお。
   硬直している。
   さき、じっとなおの方を見ている。
なお「(意を決して)・・・死んじゃうって
 こと?」
さき「(微笑んで)ちがうよ、勝手に殺さな
 いで」
なお「治らないって」
さき「今日すぐ死ぬかもしれないし、おばあ
 ちゃんになるまで生きられるかもしれない。
 良くなったり、悪くなったりの繰り返し。
 ちょっと気を抜いたらすぐ悪くなる」
なお「・・・それ・・・」
さき「前に、ね、なおちゃん、わたしたちが
 病院にたくさんお金落としてるって言った
 よね。パパとママ…私のために無茶ばっか
 りしてる。治療費をずっと払い続けなきゃ
 いけないから。なのに私は完全に治らない」
なお「だからさきのパパとママはぜんぜん
 来れないんだ・・・完全に治す方法ない
 の?」
さき「今の医学じゃ無理なんだって。ときど
 き死にたくなるの。お荷物になってるのわ
 かるから。でも、死にたくない。もっとい
 ろんなことたくさんしたい」
なお「……」
さき「それになおちゃんに会えた。なおちゃ
 んともっともっといろんなことしたい。健
 康になりたい」
なお「・・・なんで、ちゃんと言ってくれな
 かったの」
さき「言ってもどうにもならないから。話し
 たら避ける人ばっかりだった。なおちゃん
 には避けられたくなかったから」
なお「(怒って)わたしが避けると思う!?」
さき「わかんない…」
なお「バカ!」
   怒って部屋を出て行くなお。
   黙って見送るしかないさき。
   天井を見つめ、そっと目をとじる。


(18)ホテル(深夜)
   けばけばしいホテルの一室。
   過剰演出ぎみな照明。
   ベッドに腰かけているなおとさき。
   二人の間には、大きなケーキ。
   小さなプレートに書かれているのは、
   『はっぴーばーすでー なお&さき』
   の文字。
さき「とうとう無断外泊だね」
なお「違うよ、ちゃんとさっき病院には今日
 はなおの親戚の家に二人で泊まって帰り
 ますって言ったじゃん」
さき「なおちゃん、言うだけ言って、電話
 切っちゃったじゃない。ほとんど無断外泊
 と変わんないよ、これ。(と、言いながら
 ニコニコと楽しそう)」
なお「いいじゃん、だったらさきは帰れば?」
さき「ここまできて、それはないよぉ」
なお「フフ…」
さき「いっしょだよ、ずっと」
   ケーキをじっと見る二人。
   ローソクの一本一本に火を灯す。
   薄明かりの中、ゆらめく炎。
なお「今日は二人の誕生日」
さき「ハッピーバースデー、なおちゃん」
なお「ハッピーバースデー、さき」
   二人でふっとローソクを吹き消し、ゆ
   っくりと見つめあう。
   自然に、顔が近づき、まぶたを閉じ、
   唇を重ねあわせる。
   長いキス。

   ゆっくりと流れていく二人だけの時間。(絡み)
    
   安らかになおの腕の中で眠るさき。
   このまま時間が止まってしまえば
   いい・・。    
   
   
さき「ゴホッ、ゴホッ!」
なお「さき!?」
   突然、激しく咳き込むさき。