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(7) 病院・222号室(深夜)
   しんと静まりかえった深夜の病室。
   薄明かりだけの静かな空間。
   なおもさきも静かに眠っている。
   と。
さき「ゴホッ、ゴホッ・・・・」
   少し咳き込むさき。
   だんだん酷くなる。
   うっすらと目を開けるなお。
   覗き見るようにさきの方を見る。
   上体を起こし、息苦しそうなさき。
   さき、ベットから降り、棚からタオル
   を取ると、戻ってくる。
   ベットに腰掛けると、おもむろに…だ
   が丁寧にパジャマを脱いで上半身を
   裸になるさき。
   スレンダーなさきの、意外とボリュー
   ムのある肢体。
なお「!(驚く)」
   少しぼんやりしたあと、全身を拭き始    
   めるさき。
   月光の下、汗をかいてキラキラと光る
   さきの裸体。
   思わず、見入ってしまうなお。
   さきは背中に手をまわす。
   だがうまく拭けない。
なお「…(こっそり見ている)」      
   もどかしげに一通り拭き終わる。
   タオルを置き、体のあちこちを細い指
   先でそっと撫でているさき。
   何かを確認するかのように・・・。
さき「…」
   寂しそうな、さきの横顔。
なお「…(見ている)」
   さき、なおの視線に気づく。
さき「え?」
   はっ、と我に返るなお。
なお「ご、ごめん。見るつもりじゃ・・・」
さき「…(微笑んでいる)」
   さき、上半身裸でもたじろがない。
なお「い、いや、あの・・・(動揺)」
さき「起こしちゃった?ごめんね…」
なお「違う、よ、なんとなく、あー…」
さき「いっつもこうなんだ・・・よく咳き込
 むの。特に夜中は」
なお「そうなんだ…」
   さき、パジャマを着ながら、
さき「いつもの事だから、気にしないで」
なお「…」
   さき、もとのように布団にもぐりこむ。
   まだ動揺してぼーっと見つめるなお。
さき「おやすみ」
なお「・・・おやすみ」
   さき、なおに背を向けるようにして眠
   りについてしまう。
   かすかに聞こえてくるさきのかすかな
   寝息・・・。
なお「……(さきのベッドを見ている)」
   やがて布団の中にもぐり込むと、いつ
   の間にか眠りにつくなお。

(8) 屋上(夢の中)
   薄暗い空。
   どこかの屋上。
   立ち並ぶビルの群れ。
   誰もいない。
   誰の気配もない。
   その中央に立ち尽くす制服姿のなお。
   空を見る。
   淀んだ空。
   ゆっくりと手を広げてみる。
   ・・・。
   何も起こらない。
   じっと目を閉じてみる。
   長い時間。
   ゆっくりと目を開ける。
   何もかわらない。
   手を下ろす。
   気が付くと目の前に・・・。
   制服姿のさき。
   微笑んでいる。微笑んでじっとなおの
   方を見ている。
   なお、何かを語りかけている。
   じっと聞いているさき。
   さらに語りかけているなお。
   何も答えないさき。
   じっと見つめるなお。
   なお、さきの唇をじっと見つめている
   と、
さき「×××××××××」
   さき、微笑みながら何かを語りかけて
   いる。
   なお、それを聞いて、それは違う、と
   首を振っている。
   さらに語りかける、さき。
   やはり首をふるなお。
   うなだれる。
   ゆっくりと、頭を上げると、

   全裸で立っているさき。
   いつの間にかなおも全裸。
なお「…!」   

   さきとなおの絡み(幻想)


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