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群馬の田舎村では東高円寺署から連絡を受けていた年配の駐在に
能登と白川は出迎えられる。

「一通りお話は聞いています。あの二人の事は小さい頃から知っています。
毒島…この村では珍しい苗字だったので。本人は可愛い娘だったのですが…
名前でよく男の子たちに苛められていました。
それを年下のりなちゃんがいつも庇っていました。
小さいのに気が強い女の子で、いじめっ子達によく食ってかかっていました。
本当に仲の良い姉妹みたいでしたね…」

「この辺りでトリカブトは手に入りますか?」
「一応、野生では生えていますが」
「最近トリカブトを扱った事件がありませんでしたか?」
「さあ、特には。村の者は皆知っていますから。注意して、決して誰も触ったりしません」
「彼女達の周囲で複数の人間が死んでいるんです!どんな小さな事でもいいので
思い出して下さい!」
駐在に粘り強く問いかける能登。
勢いに押され、駐在は過去のある事件を思い出す・・。

   × × × 

ゆいとりなが小学生だった頃、男の子が一人、
原因不明の突然死で亡くなる…と言う出来事があった。
どうやら心筋梗塞らしい。
だが子供が心筋梗塞になるのも珍しいので、検死に廻した所、
アコニチン反応が体内から検出される。
「注意してたんですが…そこいらに生えているトリカブトの花を
うっかり食べたらしいのです。あれは花や茎にも毒性がありますから」
少年の死は事故として片付けられる。

その少年はゆいとりなの幼なじみだった。

   × × ×

能登にはもう判っていた。
ゆいに関わった者の死は、すべて故意のものであると。

少年はゆいの苗字をからかい苛めていたのだろう。
サークルの男子学生はゆいやりなの集団レイプを率先したのか。
関口亨も恐らくはゆいに何かしらの危害を与えていたに違いない。
自分に近づき、害を及ぼす者は全て滅ぶ・・・。
ヘカテの蝶…トリカブトを司る女神はゆいなのか、りななのか。
ゆいとりな、二人を何としても見つけ出さなければ。
焦る能登。

そこへ二人らしき女性を、上の高原で見かけたとの情報が入る。
駐在の案内で、現場へ急行する能登と白川。

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