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高校を卒業し、私は短大へ通うようになりました。
彼女…ナカタニちゃんは、それなりの大学へ受かっていながら、
何か思う所があったらしく、違う大学へ通うために浪人する事になりました。
一度親元の××県へ帰り、そこで予備校生活を送るんだそうです。
寂しくなるけど仕方ないか。
一年後にはまた会えるんだし。
彼女に手紙こそ書きませんでしたが、よく電話をかけていました。
内容は~どうでもいいような他愛もない話です。
たまに彼女から手紙が届きました。
彼女らしい、淡々とした手紙。
私にはちょっと物足りないほど、あっさりとした内容でしたが、
それでも、彼女からの便りは嬉しいものでした。

一年後。再び受験の季節がやって来ました。
それまでに一・二度会ってはいましたが~、
久しぶりに再会した彼女は少し大人っぽくなっていました。
私はちっとも変わらず。
「四年制受けるの」
「あ、そうなんか~…」
彼女は言葉通り、四年制の某・有名私立大学を受け、見事合格!

彼女は晴れて大学生に、私は短大二年生になりました。
お互い大学が違うと、会う機会も少なくなってきます。
初めての大学生活を彼女はそれなりに楽しんでいるようで、
新しい友人もできたらしく、少し寂しかったけど、
良かったァ~…私は少しホッとしていました。
以前は放っておくと、フッと何処かへ消えてしまいそうで…
「ミキがいきなり何処か行っても、ちっとも不思議じゃないやんね~」
そう、周りの友人たちに言わしめるほどでした。
最近は明るくなって、よく笑うようになったし、
もう私がいなくても、大丈夫やんね…。

普通の女の子になるにつれ、彼女の奇妙な魅力が徐々に消えてゆきました。
…ちょっとつまんないかな~…。
~なんて思ってしまう私って、勝手なヤツです!!
ゴメンネ、ナカタニちゃん。

(15)へとつづく。

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