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彼女…ナカタニ・ミキ(仮名)は一つ上のお姉ちゃんと二人暮らしでした。
父親の仕事の都合で、瀬戸内海のとある県から転校することになりましたが、
学校の授業の関係上、姉妹は家族より一足先に、大阪へとやって来ました。
近くに親戚がいる公団に、二人は住んでいました。
けれど、せっかく引っ越して来ながら、父親の転勤は取りやめになってしまい、
彼女の家族はとある県に残ったまま。
今さら戻れない姉妹は、大阪にそのまま居残ることになってしまったのです。
彼女のお姉ちゃんはとても活発で外交的…という妹とはまったく正反対の性格でした。
友人とのつきあいや、アルバイトでよく留守がちにしていたため、
大抵、ナカタニちゃんは家に一人でした。
私は学校の帰りに彼女の住む公団に寄り道をしたり~(めっちゃ遠回り。)
一度帰宅してからまた遊びにいったりしました。

二人でいろいろな話をしました。
彼女はよく、
「早く死にたい」
~口癖のように言っていました。
「え~何でなん?」
「何もかも面倒だから」
「……」

「私、30才以上は生きたくない。もし生きてたら、おばあちゃんになる前に
自殺する!」
「…そ、そうなん?」

「自分の顔って大嫌い。鏡を見るたびに意地悪そうな顔って思うの」
知らない人が聞くと~
「え~!?あんなに可愛いのに…」
皆、一様に驚きます。

「ちょっとそんな大きい瞳で、じぃっと見んといて~!」
誰かがそう言えば、
「だってお母さんが人の話を聞くときは、その人の目をみなさいって言ってたの」
~と答え…。

「目、ホンマに大きいなぁ~…」
と言われれば、
「え?瞳の大きさは皆同じなんだよ。ただ目の穴の大きさが違うだけ」
…そりゃァ~そうやけどサ。


(6)へとつづく。

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