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再びゆいの大学へ。
能登は学生たちからゆいの身辺を洗う。
ゆいの一番身近な存在の人間は?
尋ねると、学生たちは皆口々に、姫川りなの名前をあげる。
ゆいは凛々しくてサッパリとした姉御肌。
りなは天然の甘え上手。二人とも男女問わず人気の、
大学では有名なコンビだった。
いつも二人で一緒に行動しているようであった。
ゆいと仲の良い女子学生から、皆で温泉へ行った時に、
ゆいの背中と左胸に、無数の擦り瑕(きず)を見たと言う情報を得る。
それ以降、ゆいの左胸には台形を縦にした模様の青い刺青が。
「そう言えばりなの右肩にも、同じ刺青があった」
「全く同じ?」
「ちょうどゆいの形を左右逆にした感じ。こう、ちぎれた蝶の羽みたいな」
「…」
二つの左右対称の青い刺青。
「ヘカテの蝶って言ってた」
「ヘカテ?」
「意味判んないけど。一年前の話」

一年前…この大学で起こった男子学生死亡事件。
先日の関口亨の死亡事件。
ゆいとりな、この二人に何か関わりがあるのか…?
りなの写真を手に入れると、能登と白川はビジネスホテルへ向かう。
再びこの間の年配の清掃の女性をつかまえ、りなの写真を見せる。
「ああ、この肩の刺青…確かにこの女の子です」
205号室から出ていったのは、りなに間違いない…清掃の女性はハッキリと証言する。

姫川りなが第二容疑者となった瞬間だった。

   × × ×

能登と白川はゆいとりなの住むアパートへ向かう。
「…また刑事さんか。もう話す事無いけど」
部屋から出て来たゆいはうんざり顔で能登と白川を見る。
「今日は君じゃない。一緒に住んでるりなって娘に用がある」
「…!」
一瞬、ゆいの蟀谷(こめかみ)がビクッと震える。
能登はゆいの反応を見逃さない。
「りなはいないよ。出かけてる」
「・・そうか。また来るよ」
出直す能登と白川。

もうおしまいだ・・。
全てが暴かれてしまう…。

ゆいはりなと逃げる決心をする。

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