| Home |
2009.09.17
揺れる秋桜、舞い散る花びら。(2)
そして気がつくと、いつも一緒に行動する友達になっていました。
クラスメイトは、あの娘の事を「ミキ」と呼びました。
そして私は「ナカタニちゃん」と呼んでいました。
(恥ずかしくて、どうしても友達を下の名前で呼び捨てにできなかった…)
「な~ミキって地球人やと思う?」
「ううん、絶対宇宙人やわ~!」
友達の間で、こんな会話が交わされるほど、彼女の言動は変わっていて、
つかみどころが無く、私には驚かされることばかりでした。
数え上げるとキリがありませんが、ほんの一部例にあげてみます。
ある日、化学の実験がありました。
ビーカーの中には、ドライアイスの様な固形物がモクモクと煙をたてています。
「火傷しないから、誰か触ってみたい人!」
そう言われても…~誰が好き好んでやりたがるんでしょう!?
シーン…と静まり返った教室。
その静寂を破ったのは…姿勢もよろしく~
天井につくほどにまっすぐと手を伸ばしていた彼女…ナカタニ・ミキでした。
「…!!」
クラスメイトは驚きました。
「スゴイ勇気あるわぁ~…」
思わず私も感心してしまいました。
「じゃあナカタニさん、前へ出て」
「…はい」
彼女はトコトコ教壇の前へ出て行くと、黙って右手を差し出します。
その手のひらに…ビーカーから取り出されたカタマリがそっとのせられました。
「…!」
わかってはいても、彼女の手が火ぶくれになりそうな気がして、
クラスメイトは皆、眉をひそめたり、悲愴な顔をしています。
彼女は~…特に変化も無く、わりと平気な表情で。
しだいにニコニコと~笑顔さえみせています…。
…信じられない、この娘フツーの人間とちゃうわ!!
この時、誰もがそう思いました。
ある日の英語の授業。
先生はイギリス人です。
その日は、先生の簡単な質問に英語で受け答えする…という形式の授業でした。
無作為に生徒が当てられていきます。
英語が苦手な私は~(今でも超苦手なんですが…)
どうか当たりませんように…(-人-)
必死で祈りながら、小さくなっていました。
けれど、そんな時に限って当てられてしまうのでした。
結果は…言わぬが花でしょう。
彼女も指名されていました。
先生が英語で質問します。
「(あなたの所属しているクラブは何ですか?)」
「I belong to the tea ceremoney club.」
(わたしは茶道部に所属しています)
ティーセレモニーって『茶道』と言う意味だったんですね。
その単語を苦もなく思いつき、発音も明瞭に答えたものだから、
クラスメイトは感心して、一斉に、
「オォォーッ!!(゚ロ゚)!!」
私も思わず、
「Σ(゚Д゚ノ)ノオォッー!!」
大人になった現在(いま)でこそ簡単な日常会話であれば、
大抵の人が話す事ができると思いますが、
(私は今でも絶対無理です…)
その時、高校生だった私たちにとっては、それがとても新鮮な驚きでした。
(3)へとつづく。
クラスメイトは、あの娘の事を「ミキ」と呼びました。
そして私は「ナカタニちゃん」と呼んでいました。
(恥ずかしくて、どうしても友達を下の名前で呼び捨てにできなかった…)
「な~ミキって地球人やと思う?」
「ううん、絶対宇宙人やわ~!」
友達の間で、こんな会話が交わされるほど、彼女の言動は変わっていて、
つかみどころが無く、私には驚かされることばかりでした。
数え上げるとキリがありませんが、ほんの一部例にあげてみます。
ある日、化学の実験がありました。
ビーカーの中には、ドライアイスの様な固形物がモクモクと煙をたてています。
「火傷しないから、誰か触ってみたい人!」
そう言われても…~誰が好き好んでやりたがるんでしょう!?
シーン…と静まり返った教室。
その静寂を破ったのは…姿勢もよろしく~
天井につくほどにまっすぐと手を伸ばしていた彼女…ナカタニ・ミキでした。
「…!!」
クラスメイトは驚きました。
「スゴイ勇気あるわぁ~…」
思わず私も感心してしまいました。
「じゃあナカタニさん、前へ出て」
「…はい」
彼女はトコトコ教壇の前へ出て行くと、黙って右手を差し出します。
その手のひらに…ビーカーから取り出されたカタマリがそっとのせられました。
「…!」
わかってはいても、彼女の手が火ぶくれになりそうな気がして、
クラスメイトは皆、眉をひそめたり、悲愴な顔をしています。
彼女は~…特に変化も無く、わりと平気な表情で。
しだいにニコニコと~笑顔さえみせています…。
…信じられない、この娘フツーの人間とちゃうわ!!
この時、誰もがそう思いました。
ある日の英語の授業。
先生はイギリス人です。
その日は、先生の簡単な質問に英語で受け答えする…という形式の授業でした。
無作為に生徒が当てられていきます。
英語が苦手な私は~(今でも超苦手なんですが…)
どうか当たりませんように…(-人-)
必死で祈りながら、小さくなっていました。
けれど、そんな時に限って当てられてしまうのでした。
結果は…言わぬが花でしょう。
彼女も指名されていました。
先生が英語で質問します。
「(あなたの所属しているクラブは何ですか?)」
「I belong to the tea ceremoney club.」
(わたしは茶道部に所属しています)
ティーセレモニーって『茶道』と言う意味だったんですね。
その単語を苦もなく思いつき、発音も明瞭に答えたものだから、
クラスメイトは感心して、一斉に、
「オォォーッ!!(゚ロ゚)!!」
私も思わず、
「Σ(゚Д゚ノ)ノオォッー!!」
大人になった現在(いま)でこそ簡単な日常会話であれば、
大抵の人が話す事ができると思いますが、
(私は今でも絶対無理です…)
その時、高校生だった私たちにとっては、それがとても新鮮な驚きでした。
(3)へとつづく。
| Home |