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   気がつく巴。
   義仲に介抱されている。
義仲「おお、気が付いたか」
巴「…義仲殿。お一人か」
義仲「兼平達は近くの洞で待たせてある。
 儂(わし)はちと様子見じゃ」
巴「大将ともあろうお人が…!」
義仲「ハハハ。こればっかりは性分でな」
巴「…」
義仲「少しは落ち着いたか?」
巴「…(頷く)」
義仲「では木曽へ帰れ」
巴「殿!(ガバッと飛び起きる)」
   驚く義仲。
巴「我は子を産めず、お家の為、我が姪甲(きのえ)が
 正妻になるのを受け入れた。なればこそ、
 武術を磨き、馬術を磨き、そこいらの男どもに
 負けぬ腕前になったは、常に殿のお側で仕えたいが為!」
義仲「…判っておる」
巴「ならば、何故巴を置いてゆかれる!?」
義仲「…」
   
   湖畔の彼方を見つめる義仲。
義仲「のう、巴。儂(わし)は強いか」
巴「義仲殿が負ける筈はありませぬ!」
義仲「真実そう思うてか?」
巴「…」
義仲「そなたは賢き女子(おなご)じゃ。
 此度(こたび)の戦、敵は鎌倉…我が従兄殿、
 策略家の頼朝殿じゃ」
巴「何故(なにゆえ)同じ源氏の一族が
 血で血を争わねばならぬのじゃ!?」
義仲「…」
巴「義仲殿が、鎌倉殿を差し置き、六波羅へ一番
 乗りしたが、それ程までに口惜しゅうてか!?」
義仲「我が嫡男、義高は鎌倉殿・大姫(おおひめ)の許嫁」
巴「義高殿は体の良い人質じゃ!この期に及んで
 まだ殿は鎌倉殿に忠誠を誓うと申されるかッ!」
義仲「言うなッ!」
巴「…!」
義仲「巴。儂(わし)はのう、初めて京を
 訪れた時、あの様に美しい都があるものかと
 驚いた。儂は源氏の嫡流じゃ。田舎で燻って
 いるのは耐えられなんだ。いつかこの京の都を
 手に入れると決めた。儂の願いは直に叶えられた」
巴「…」
義仲「したらばどうじゃ。都は美しいが人の心は
 裏表で醜い。田舎者の儂には理解できなんだ。
 近頃夢に見るはそなた達と過ごした木曽での日々…
 皮肉じゃの」
巴「…」
   

巻の四へ続く。
②湖畔(深夜)
   月に叢雲(むらくも)。
   小鞠の手綱を引き、湖水に近寄る影-巴。
巴「……(湖水を見つめる)」
   返り血を浴びた巴の顔が映る。
   湖水で強く顔を洗う。
巴「小鞠…日がな一日、済まなんだの」
   水を飲む小鞠、軽く嘶(いなな)く。
   竹筒に湖水を汲む巴。
   流れる雲に月が隠れる。
   闇夜に紛れ近付く人影。
   小鞠が気配に鼻息を鳴らす。
   巴、小鞠の変化に気付く。
   小鞠、人影に大人しく撫でられる。
巴「何奴!」
義仲の声「この当たりでは見かけぬ…見事な
 木曽駒じゃの」
   月が現れ、木曽冠者義仲(31)の姿を照らす。
巴「!(驚く)」
義仲「追いついてしもうたか……巴」
巴「義仲殿…!」
   義仲に駆け寄る巴。
   気が緩み、その場に倒れ込む。
   巴を抱き止める義仲。


巻の三へ続く。 
★登場人物
・巴御前(25)…義仲の愛妾。兼平の妹。
・木曽次郎義仲(31)…木曽冠者(きそのかじゃ)。源氏の嫡流。
・今井四郎兼平(31)…巴の兄。義仲の乳兄弟。
・小鞠…巴の愛馬。木曽駒(きそごま)。
・はやて…義仲の愛馬。木曽駒。
・敵将
・武者一、武者二、三、四、五。
・清水冠者義高(11)…義仲の嫡男。


①近江・山奥
   寿永三年(1184年)。
   山道を颯爽と駆ける木曽駒(きそごま)。
   馬上には鎧直垂(よろいひたたれ)、
   黒髪を背に流し、
   額に天冠(てんかん)を結んだ
   武者姿の巴御前(25)。
巴「ハイッ!ハイッ!」
   愛馬・小鞠に鞭を揮う。
   小鞠の嘶(いなな)きが山並みにこだまする。
   離れて五騎の馬が後を追う。
   突然、茂みから狐が飛び出す。
   驚いた小鞠、前脚を上げ激しく暴れる。
巴「あッ!(慌てて手綱を引く)」
   バランスを崩し立ち往生する巴。
   追いつかれ、五騎の馬に囲まれる。
巴「……」
   追っ手の敵将が前に出る。
   巴の出立ちを見、
敵将「此方(こなた)、女子(おなご)と見受けるが」
巴「・・それがどうした」
敵将「源氏か、平家か?」
   敵将は黄色の平家の旗印。
巴「源氏ならば何とする?」
敵将「生かしてはおかぬ」
巴「よかろう」
   馬上から刀を抜く巴。
巴「何処からなりとも来るがよい!」
武者一「よう言うた!」
武者二「いざッ」
敵将「待ていッ!」
武者一「なんじゃ大将!」
敵将「女子一人に何とも大層であろう。卑怯は
 源氏のお家芸。なれど我ら誇り高き平家一門
 の手下(てか)。一騎打ちで勝負するがよい!」
武者三「承知。某(それがし)、参る!」
   武者三と対等に斬り結ぶ巴。
   隙を見て、額の天冠を投げつける。
武者三「あッ」
   巴の素早い刀さばき。
   武者三の首が転がる。
武者四「よくも兄者を!」
巴「どうした!女子ならば汲み易しと思うたか!」
武者一「こやつ手強いぞ!侮るな!」
武者四「オオッー!」
巴「我(われ)の邪魔をするなーッ!義仲殿に、
 義仲殿にあいまみえるまでは、この巴、死には
 せぬッ!」
   次々と襲いかかる武者達。
   鬼気迫る形相で斬り捨てる巴。


巻の二へ続く。
皆さまご無沙汰しております~。
記事稼ぎに過去のイベントレポートUPするつもりでしたが
ただ今ちょっと色々あって~(;^_^A
負の感情の堂々巡りにハマッテしまいそうなので~

てか、ほんっと今最高潮にドツボに嵌っちゃいそうでヤバ~イ♪
落ち着け、落ち着け…
深呼吸して~息を吐いて、吸って~吐いて、吸って…etc.
早朝の爽やかな空気を感じて~…
空は空…雲は雲、風は風。
あの人はあの人。
私は私…(瞑想中)。



…おっしゃ!!(`・д・´)ノ━━!!


大変失礼致しました~m(__)m
危うく自分を見失ってしまうトコロでした…。
(てか、短時間で復活するなや~っ)
とりあえずシリアス路線&個人的趣味の記事稼ぎから
先にUPしちゃいます♪

昔学校で必死でやった課題です♪(・∀・)d
(先生のシビアな講評付き♪)

※百合とはまったく関係無いお話なので、興味無い方は
どうかスルーでお願い致しまする~m(。・ω・。)m
では次からドゾッ\(_)